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AIはどこまで人間に近づく〜①ドラえもんは2112年9月3日に生まれるか〜

こんにちは!クラーク記念国際高等学校 公式noteです。

すっかりおなじみになったアップルのヴァーチャルアシスタント「Siri」にはじまり、「お掃除ロボット」「スマートスピーカー」など、AIを使ったテクノロジーがますます身近なものとなりつつあります。2018年は、さまざまなAIに関するニュースが話題となり、まさに「AIの民主化元年」と呼ばれる年でした。AIの最新情報に触れつつ、近未来を予測してみましょう。

GAFMAが牽引する「第4次産業革命=AIブーム」

 人工知能(artificial intelligence: AI)という言葉が造られたのは1956年のこと。今から60年以上も前に、AIが開発されていたなんて驚きです。けれども、そのころのAIは、まだまだ一部の研究に限られ、現実的な応用は夢物語だったようです。

 しかし、1980年代後半からのインターネットやスマートフォンなどの開発・普及により、AIの研究も劇的に進化し、2000年代以降は広く活用されるようになりました。現在は、さまざまなプラットフォームでビッグデータを収集するグーグル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフト、アップル(5社まとめてGAFMA)の台頭により、第4次産業革命に値する「AIブームの時代が到来した!」とも言われています。

お医者さんより信頼できる!? がんの早期発見も……

AIテクノロジーが期待されているのは、何といっても医療の分野。最近では、AIによる画像診断を活用することで、肺がんは97%、転移性乳がんは99%の精度で判別できるようになったという研究結果が発表されました。しかも、医師では困難だった腫瘍まで識別できるそうです。

 また、少量の血液で14種のがんが診断できるシステムの開発もスタートしています。まもなくがんの早期発見・診断が、簡単な血液検査だけでできるようになるかもしれません。

 AI先進国の中国では、AIが情報を収集し医師が診断を行う「無人クリニック」が開発されているほか、すでに「遠隔診察アプリ」の利用者が2億人を超えているというから、驚きです。

オペレーターはAIが主流に!?

AIの導入が着々と進められているのが、各企業や自治体のコールセンター。さまざまな問い合わせに対して、膨大なデータベースの中から適切な回答を検索し、答えてくれるチャットボット(自動会話ロボット)が、オペレーターとして活躍しています。

 2018年は、JR東日本がコールセンターにAI導入して話題となりました。客の質問を分析し、回答候補をオペレーターに示す仕組みを作り上げ、問い合わせ1件あたりの応対時間を3割減らすなどの成果が出ているそうです。

 また、熊本県庁では、無料通信アプリLINEを通じ、育児に関する疑問や質問にチャットボットが答えてくれる「子育て安心AI事業」がスタートしました。AIカウンセラーやAI相談員がニンゲンの悩みを聞いてくれる未来は、そう遠くなさそうです。

安全安心だけどちょっとこわい。AI監視社会……

2020年東京オリンピックに向けて、東京では警備の人手不足が課題となっており、警備の分野でもAIテクノロジーに熱い期待がよせられています。

 2018年11月、西武新宿駅に、日本初となる警備ロボット「Perseusbot(ペルセウスボット)」が登場しました。この警備ロボットは、不審な動きをしている人物を検出し、駅員さんに知らせてくれるそうです。

 ロボットに監視されるなんて、なんだか不気味な気もしますが、中国では、すでにAIを使ったセキュリティ・インフラの構築が進められています。公共の場所には監視カメラが設置されており、その数はなんと1億7千万台! さらに今後3年間で推定4億台が設置される予定だそうです。しかも、「顔認識システム」によって、瞬時に個人を特定することができ、中国人は、これを「天の目」と呼んでいるとか……。たとえば、青島で行われたビール祭りでは、4つの入り口に置かれた18台の監視カメラが、25人の指名手配者を見つけだしました。まるで、ジョージ・オーウェルの小説『1984』で描かれた世界のようだと話題になっています。

生活をサポートしてくれるAI家電

すっかり定着した感のある「お掃除ロボット」はもちろん、家電の分野では日進月歩で新しい技術が生まれてきました。操作やレシピのアドバイスをしてくれるオーブンレンジ「ヘルシオ」、AIが好みを学習しておすすめのTV番組を教えてくれる新世代プレイヤー「AQUOS」など、生活をサポートしてくれる頼りになる家電が、どんどん開発されています。

 なかでも話しかけると好みのBGMを選んでくれたり、家電の操作をしてくれる「AIスピーカー(スマートスピーカー)」の人気が高まり、スマートフォンの次を担う次世代デバイスとして注目を集めました。スマートスピーカーが家中の家電のハブとなり、「ただいま」と声をかけるだけで、エアコンやテレビ、照明がオンになり、おいしい料理が用意される……、そんな未来はすぐそこまで来ています。

ドラえもんは2112年に生まれるのか?

世の中がAIバブルにわく中、悲しいニュースもあります。Googleの親会社Alphabetが、二足歩行ロボットの開発を中止することを発表しました。多くの人たちが「ロボット」といわれてまず頭に浮かべるのは、鉄腕アトム、ドラえもん、ガンダムなど、ヒトに近いビジュアルの二足歩行ロボットです。けれども、二足歩行ロボットは「コストのわりにはビジネスにならない」と言われていて、その開発はスムーズではないよう。いちはやく二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」を開発したホンダが2019年に発表する、新型ロボット「Honda P.A.T.H. Bot(パスボット)」も、二足歩行ではないというから衝撃です。

 2015年にソフトバンクがレンタルを始めたヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」の人気にも陰りがみえています。「日経xTECH」が2018年8月から10月に行った調査では、レンタル契約を更新する企業が15%にとどまることが明らかになりました。とあるホテルのロビーの片隅に打ち捨てられ、「どうせ、ぼくなんて……」とつぶやくペッパーの姿に、衝撃を受けたことがあります。ブームが過ぎ去り、施設のロビーやフロントで悲しくうなだれているペッパーを目にしたことがある人も少なくないはず……。原作コミックの設定である2112年9月3日にドラえもんが生まれるまでには、まだまだ高いハードルがありそうです。

AIがパートナーになる時代。最新のテクノロジーを学ぼう!

AIが私たちの生活のパートナーとしてあたりまえになる時代がやってくることは、ほぼ間違いないでしょう。ただ、残念ながら、今のところそのビジュアルは私たちが思い描いていた「ネコ型」や「ヒト型」といった親しみのあるものとは、ちょっとちがうかもしれません。いずれにしても、「ロボット」VS「人類」にならないよう、仲よくテクノロジーとつきあっていきたいものです。

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